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※この物語は、1996年~1998年あたりの盛岡市 見前南中学校を描いた
作者の青春ストーリーである。
南中物語。Vol.2 ~ 僕らの時代 ~
昼休み。
こぞって、男子たちが体育館でバスケやりながらスラムダンクのキャラクターになりきってたあの頃....。
あるいは、蹴っちゃダメなバレーボールを蹴りまくってサッカーしてた あの頃。
(外でサッカーやれよ。)
そんな汗ばむ体育館には
決まって、かならず
体育館の端っこで、ただ座ってる女子数名とかいたよね。
何しに来たんだよ、おまえら的な。
しかも、そん中の一人だけが 微妙にかわいいパターン。
よそのクラスだから、話したことないけど
決して、学年で 男子が思うかわいい女の子トップ10に入ることはなく、
むしろ順位などつけられない 独特な 異彩な色気を放つ
コアなファンがついている 誰ともかぶらない絶妙なルックスの女の子。
学年に、
かならず 一人はそんな子がいたよね。
で、聞きたいんだけど
「なんで、そこ、ずっと座ってんだよ!」
みたいな。
意味がわからなかった。
けど。
わりと、見ちゃうよね。
そんな、端っこにいたら。
バスケしつつも、見ちゃうよね...。
それで、なんか...
そういう時って、
(もしかして、俺のこと見てんじゃね...?)
...みたいな錯覚に陥るよね。
(男子諸君、わかっておる。)
やがて、その錯覚は
確信へと変わって行く。
「絶対に、たぶん俺だ。 たぶん絶対、俺を見てる...!!」
しかも、あの襟元の感じからすると
あきらかにジャージの下にTシャツ着てないんじゃないか...?
みたいな、魅惑のパターン。
視力がいいことに、そんなとまで見てる俺は ただの変態だ。
(落ち着け。男子諸君。)
(まさかの、まさか...!? まさかの見てるパターン?みたいな!?)
結局、
「へい!パス、パス!」言ってた友達と、
この女の子は
付き合ってた。笑
見てたの、そっちかよ。みたいな。
昼休み。彼氏、見に来ましたパターン。笑
あの頃の僕らは、誰よりもまっすぐに生きていた。
「なめんてんじゃねぇよ...。」
by 堂本ヒットミー